「鍛冶屋の仕事って、火花が飛んで熱そうだし、夏場は地獄なんじゃないか?」
「溶接の光で目が焼けるって聞くけど、体への負担はどうなんだろう?」
これから建設業界、特に「鍛冶工(かじこう)」を目指そうとしている方にとって、現場の過酷さは一番の懸念材料かもしれません。正直に申し上げます。真夏の鉄骨現場での溶接作業は、決して楽なものではありません。空調服を着ていても、鉄板からの照り返しと溶接の熱気で、汗が止まらないこともあります。
しかし、それでも多くの職人がこの仕事を辞めず、むしろ「鍛冶屋は面白い」「一生続けたい」と口を揃えるのはなぜでしょうか。それは、この仕事には「きつさ」を補って余りある「圧倒的な達成感」と「技術を極める喜び」があるからです。
この記事では、長年現場を見続けてきた私が、鍛冶屋の仕事のリアルな厳しさと、それを乗り越えた先にある本当の魅力を包み隠さずお伝えします。
■【仕事図鑑】「鍛冶屋」って何をする人?現場における溶接の重要性

建設現場において「鍛冶屋」と呼ばれる職人は、主に鉄骨の加工や溶接を行うスペシャリストのことを指します。よく「鉄骨鳶(とび)」と混同されがちですが、役割は明確に異なります。
鉄骨鳶がクレーンを使って鉄骨を「組み上げる」のがメインなら、鍛冶屋はその鉄骨を「接合し、加工し、修正する」のが仕事です。具体的には、ボルトで仮止めされた鉄骨を溶接で完全に一体化させたり、設計図通りに収まらない部分をその場で切断・加工して納めたりします。
私たちが現場で最も神経を使うのは、「建物の強度」を最終的に担保するのが鍛冶屋の腕にかかっているという点です。
巨大なビルも、地震に耐える橋も、鍛冶屋の溶接が不完全であれば、そこから崩壊する危険性があります。自分の溶接した箇所が、何十年もその建物を支え続ける。この責任の重さこそが、プロとしての誇りであり、やりがいでもあります。
この記事の目次
- 【仕事図鑑】「鍛冶屋」って何をする人?現場における溶接の重要性
- 【技術解説】アーク、半自動、TIG…現場で求められる溶接スキルとは
- 【比較】「工場溶接」と「現場溶接」どっちがおすすめ?
- 【キャリアパス】見習いから「神業」職人になるまでのロードマップ
- 【解決策】資格取得を全額支援!株式会社ネクスパイアで「本物の技術」を
- 【将来性】AIには奪われない「現場の溶接技術」で未来を切り拓く
■【技術解説】アーク、半自動、TIG…現場で求められる溶接スキルとは

「溶接」と一口に言っても、その種類は様々です。現場で活躍するためには、それぞれの特性を理解し、使い分ける技術が求められます。ここでは、建築現場(鉄骨)で主に使用される技術について解説します。
・アーク溶接(手溶接)
最も基本的かつ、職人の腕が試される溶接方法です。溶接棒をホルダーに挟み、電気の力でアーク放電を起こして金属を溶かします。風に強く、狭い場所でも作業できるため、現場では重宝されます。しかし、棒の送り方や角度、スピードが一定でないと、きれいな「ビード(溶接跡)」になりません。
・半自動溶接
溶接ワイヤーが自動で供給されるタイプです。アーク溶接に比べて作業スピードが速く、能率が良いのが特徴です。大規模な鉄骨の接合などで多用されますが、風に弱いため、現場では防風シートで囲うなどの対策が必要です。
・ガス切断
溶接だけでなく、「切る」技術も鍛冶屋の必須スキルです。アセチレンと酸素を使って鉄を溶断します。現場での急な設計変更や、寸法の微調整において、ミリ単位で鉄を切る技術は「神業」とも呼ばれます。
ネット上の動画などを見ると簡単そうに見えるかもしれませんが、実際は気温や湿度、鉄の厚みによって電流調整を変えるなど、非常に繊細な感覚が必要です。「昨日はうまくいったのに、今日はうまくいかない」。そんな試行錯誤を繰り返しながら、自分だけの技術を確立していく過程は、まるで職人というより「アーティスト」に近い感覚かもしれません。
■【比較】「工場溶接」と「現場溶接」どっちがおすすめ?

溶接の仕事を探す際、「工場勤務」か「現場勤務(建設)」かで迷う方も多いでしょう。どちらにもメリット・デメリットがありますが、キャリア形成の視点から比較してみます。
・工場溶接の特徴
空調が効いた屋内での作業が多く、天候に左右されません。また、作業台の上で安定した姿勢で溶接できるため、未経験者が基本を覚えるには良い環境です。ただし、毎日同じ製品を同じ手順で作るライン作業になることも多く、単調さを感じる人もいます。
・現場溶接(鍛冶屋)の特徴
高所での作業や、狭い隙間に体を潜り込ませての上向き溶接など、環境は過酷です。毎回現場が変わるため、臨機応変な対応力が求められます。
しかし、プロの視点でお伝えすると、技術者として「市場価値」が高まるのは圧倒的に現場溶接です。「どんな環境でも高品質な溶接ができる」というスキルは、どこに行っても重宝されます。また、現場手当などがつくため、給与水準も工場より高くなる傾向にあります。
「安定した環境でコツコツやりたい」なら工場、「変化を楽しみ、腕一本で稼げるようになりたい」なら現場。
もしあなたが、将来的に独立を考えていたり、高収入を目指したいのであれば、私は迷わず「現場の鍛冶屋」をおすすめします。厳しい環境で磨かれた技術は、一生あなたを助けてくれる武器になるからです。
次章からは、未経験からどのようにして一人前の鍛冶屋になっていくのか、具体的なキャリアパスについてお話しします。
■【キャリアパス】見習いから「神業」職人になるまでのロードマップ

「未経験から始めて、本当に溶接ができるようになるの?」
そんな不安を持つ方もいるでしょう。確かに、溶接は一朝一夕で身につく技術ではありません。しかし、正しい順序で経験を積めば、誰でも必ず上達します。ここでは、見習いから一人前の職人になるまでの道のりを紹介します。
・ステップ1:手元作業と「火気監視」で現場を知る
入社していきなり溶接をすることはありません。まずは先輩の補助(手元作業)からスタートします。道具を運んだり、切断した鉄くずを片付けたりしながら、現場の流れを覚えます。
また、重要なのが「火気監視」です。溶接の火花が可燃物に引火しないよう見張る役割ですが、ここで先輩の溶接作業を間近で観察することができます。「どの角度で当てているか」「スピードはどれくらいか」。この観察期間が、後の成長スピードを大きく左右します。
・ステップ2:資格取得と「下向き溶接」デビュー
現場に出るために必要な「アーク溶接」や「ガス溶接」の講習を受け、資格を取得します。
最初は、比較的難易度の低い「下向き溶接(床にある鉄板などを上から溶接する)」から任されます。自分の溶接した箇所を先輩にチェックしてもらい、ダメ出しを受けながら、少しずつ感覚を掴んでいきます。
・ステップ3:高難度の「全姿勢溶接」とJIS検定
現場では、壁に向かって横向きに溶接したり、天井に向かって上向きに溶接したりと、あらゆる体勢(全姿勢)での作業が求められます。特に上向き溶接は、溶けた鉄が重力で垂れてくるため、非常に高度な技術が必要です。
このレベルになれば、より専門的な「JIS溶接技能者評価試験(JIS検定)」などに挑戦し、公的にも技術を証明できるようになります。ここまで来れば、どこに行っても通用する「一人前の鍛冶屋」です。
■【解決策】資格取得を全額支援!株式会社ネクスパイアで「本物の技術」を

鍛冶屋として成長するためには、個人の努力だけでなく、「環境」が非常に重要です。
「資格を取りたいけど費用が高い」「先輩が忙しすぎて教えてくれない」
そんな悩みを持たずに、技術向上に没頭できる環境が、私たち株式会社ネクスパイアにはあります。
・資格取得費用は会社が「全額」負担します
溶接の仕事には多くの資格が必要です。アーク溶接、ガス溶接、玉掛け、高所作業車、さらにはJIS検定など。
当社では、これらの業務に必要な資格取得にかかる費用を、会社が全額支援しています。
「お金がないから資格が取れない」という心配は無用です。意欲さえあれば、どんどんスキルアップできる制度を整えています。
・大手ゼネコンの現場で「一流」に触れる
私たちは、大手ゼネコンの一次請けとして、大規模な物流倉庫や工場の建設に携わっています。
こうした現場には、業界トップクラスの技術を持つ職人が集まります。レベルの高い仕事に触れ、先輩から直接指導を受けることで、成長スピードは格段に上がります。
また、現場管理がしっかりしているため、無理な残業や危険な作業を強いられることもありません。
・道具・保護具支給でスタートダッシュを応援
溶接面や皮手袋、安全帯、空調服など、鍛冶屋の仕事には多くの装備が必要です。
ネクスパイアでは、これらの道具や制服を会社から支給しています。初期費用をかけずに、プロと同じ装備で仕事を始められます。
■【将来性】AIには奪われない「現場の溶接技術」で未来を切り拓く
近年、工場などでは溶接ロボットの導入が進んでいます。「将来、職人の仕事はなくなるのでは?」と心配されることもあります。
しかし、建設現場における鍛冶屋の仕事は、AIやロボットには決して真似できません。
高所での複雑な体勢での溶接、現場ごとの微妙な寸法のズレに合わせた修正、風や気温を考慮した臨機応変な判断。これらは、人間の五感と経験があって初めて成せる技です。
建物がある限り、補修や改修工事も含めて、現場で火花を散らす鍛冶屋の需要は、未来永劫なくなることはないでしょう。
株式会社ネクスパイアは、そんな「人間にしかできない技術」を次世代に継承していく会社です。
きついこともあるかもしれません。夏は暑いかもしれません。
ですが、自分が溶接した鉄骨が、巨大な建物を支え続ける。その誇りと達成感は、他の仕事では決して味わえません。
「手に職をつけたい」「自分の腕で稼ぎたい」
そんな熱い想いを持ったあなたを、私たちは全力でサポートします。
未経験の方も、経験者の方も、ぜひ一度お話ししましょう。

